履歴書はアルバイトの面接でも必要になるため、これまでに何回も書いたことがある人も多いと思います。ただその履歴書、正しく書けていますか?
今回は、受付嬢になりたい人に向けて、履歴書の書き方を詳しく解説します。
INDEX
履歴書の項目は、以下を記入します。
手書きなら市販で販売されている履歴書を使い、パソコンで入力するならフォーマットをダウンロードします。
・氏名
・生年月日
・住所
・電話番号
・学歴
・職歴
・免許、資格
・志望動機
・本人希望欄
履歴書に記入する項目はどれも共通していますが、項目のスペースの大きさや型は様々です。例えば転職活動なら職歴欄が多い履歴書を使用すると、これまでの経験や実績を細かく記載することができます。
履歴書を書く時は、文字の大きさと位置を揃えると見栄えがよく、好感を持たれます。文字間や行間にも配慮し、丁寧に記入することがポイントです。
履歴書を手書きで書くと、丁寧さや真面目さをアピールできます。字のきれいさもアピールポイントになりますが、一文字一文字丁寧に字を書くことで誠実さが伝わるので、履歴書の段階で好印象を与えることができるでしょう。
手書きは丁寧に書く必要があるため、時間がかかる点がデメリットです。書き間違えた場合は、また最初から書き直す必要があるため手間がかかります。
また何社か面接を受ける場合は、応募先ごとに履歴書を手書きで書かなくてはいけないため、効率が悪いでしょう。
パソコンで書くメリットは、全体の統一感が出て見栄えよく仕上げられること。文字の大きさやフォントを揃えると読みやすくなるため、好印象を与えることができます。
手書きよりも効率的な部分も、パソコンのメリットです。何社か応募をする場合でも、志望動機を書き換えるだけでよく、ミスをしてもすぐに修正できるため、手書きのようなリスクもありません。
よく「パソコンだと熱意が感じられない」などの意見もありますが、ほとんどの応募先は「パソコンだから手抜きだ」と判断することはないので自分の書きやすい方を選択しましょう。
パソコンは便利さゆえに、履歴書の使い回しのリスクが高くなります。何社か面接を受ける場合、前回と同じ志望動機のまま作成してしまったり、応募先の企業名を間違えたりと、面接の合否に関わる大きなミスを引き起こす可能性があります。
パソコンで履歴書を書く際は、何度も見直してうっかりミスがないか確認する必要があるでしょう。
履歴書を適当に書くと、確実に手を抜いたことが伝わります。特に誤字脱字や汚い字は、やる気のなさをアピールしているようなものなので、注意しましょう。
これまでの経歴や受付の経験の有無を確認するために、採用担当者は職歴の項目は必ずチェックしています。主に業種、仕事内容、勤務期間などを見て、前職で培ったスキルや実績を聞かれることがあるため、受け答えができるように練習しておきましょう。
もしブランクがある場合は、「その期間に何をして過ごしていたのか?」 という質問も想定されるため、「資格の勉強をしていた」「転職の準備をしていた」などのポジティブな回答をすると好感を持たれます。
応募先で働きたいという熱意や、なぜ働きたいと思ったのかを書く志望動機は、具体的かつ簡潔にまとめましょう。
また、「どんな活躍を期待できるのか」が明確にイメージできる志望動機だと、採用に有利になります。
受付の仕事に活かせる資格があると、採用担当者に興味を持ってもらえます。受付の仕事で役に立つ資格は、「秘書検定」「ビジネス実務マナー検定」「TOEIC」などがあります。
資格がある人は積極的にアピールしましょう。
履歴書を書く前に、応募先のリサーチを行いましょう。応募先の企業理念や事業内容、社風などを事前に調べて知識を深める必要があります。
応募先のことをよく知ると、志望動機や自己PRを考える際にも活かせるので、事前のリサーチは必ずしましょう。
履歴書を手書きで書く場合は、市販で販売されているものを購入しましょう。履歴書はスーパー、コンビニ、書店、ホームセンター、文具店、100円ショップなど様々な場所で購入できます。
パソコンで書く場合は、フォーマットをダウンロードしましょう。自分の書きやすいフォーマットを選び、ダウンロードをして入力します。
履歴書のサイズは「A4」と「B5」がありますが、一般企業ではA4サイズを用いることが多いようです。
これまで履歴書は、JIS規格の解説の様式例を推奨していましたが、令和2年7月に日本規格協会が、JIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除したため、厚生労働省が新たに履歴書の様式を作成しました。
公正な採用選考を行うことや求職者のプライバシー保護の観点から、「性別の記載」は任意となり、「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の項目は設けないことになりました。
\ 厚生労働省が推奨する履歴書のテンプレートはこちら /
厚生労働省 | 厚生労働省が作成した履歴書様式例
履歴書には証明写真を貼る必要があります。証明写真は、縦4センチ×横3センチのサイズで、過去3ヶ月以内に撮影したものを用意しましょう。
履歴書の証明写真は、駅やスーパーなどにある証明写真機を利用すると手軽で便利です。身だしなみを整えて早めに撮影しましょう。
履歴書で使用するペンは、黒のボールペンを使います。黒以外の色や消えるボールペンを使うのはマナー違反なので、気をつけましょう。
履歴書を書いていて間違えたとしても、修正テープや修正液を使うのは避けましょう。手間はかかりますが、新しい履歴書を用意して書き直す必要があります。
失敗しそうな場合は下書きをすると安心です。
履歴書では学校名や会社名は、正式名で記入するのがマナーです。また、「高校」ではなく「高等学校」、「バイト」ではなく「アルバイト」と書くのが正解なので、略字を使わないように注意してください。
また、誤字や脱字があるともったいないので、履歴書を書いたら何度も読み直してミスがないか確認しましょう。
何社か応募する場合、面倒だからといって履歴書を使い回す人もいますが、社会人としての常識に欠けるので避けましょう。
プロフィールや学歴などの共通する項目はそのままで構いませんが、志望動機は毎回書き直すのがマナーです。
履歴書は、どの項目も全て記入するのが常識です。記入する内容が思い浮かばない場合は、「貴社の規定に従います」と書くか、もしくは「特になし」と書きましょう。
面接する日に履歴書を手渡しする場合は、面接日を記入します。事前に郵送する場合は、ポストに投函する日を記入しましょう。
ちなみに履歴書では、元号か西暦のどちらかに統一して書くのがマナーです。
氏名は戸籍通りに記入しましょう。ふりがなはひらがな表記なら「ひらがな」で、カタカナ表記なら「カタカナ」で書きます。
生年月日も、日付で記入した元号、もしくは西暦に合わせて記入します。
住所は都道府県名から書き、マンションやアパート名も正式名を記入します。住所が長い場合は、バランスよく書けるように文字の大きさを意識しましょう。
履歴書は、3ヶ月以内に撮影した「縦4cm×横3cm」の顔写真を貼ります。受付の場合は、スーツやシャツなどのフォーマルな服装や、清潔感のある服装で撮影するのがよいでしょう。
万が一剥がれた際に、誰の写真かが把握できるように、写真の裏には名前を書くと安心です。
電話番号は、自分が普段使用している携帯電話の番号を記入しましょう。メールアドレスを記入する際は、アルファベットやハイフンの位置などがはっきりとわかるように、丁寧に書く必要があります。
また、迷惑メール設定の解除をして、連絡が届く状態にしておきましょう。
1行目の中央に「学歴」と記入します。
入学・卒業した年月日を記入します。(元号、西暦は日付欄に書いた方で統一)
学校名は、略さずに正式名称で書きます。学部・学科・専攻も忘れずに記入しましょう。在学中の場合は、学校名を書いた後に「在学中」と書きます。
学歴は、小・中学校は卒業した年月日のみ、高校・大学は入学した年月日と卒業した年月日を書くのが一般的です。学校名は正式名称で書き、「高校」と略さず「高等学校」と書きましょう。
学歴を書いたら1行空けて、「職歴」と中央に書きます。
仕事を始めた年月日を記入します。(元号、西暦は日付欄に書いた方で統一)
勤務した会社名を正しく記入します。「株式会社◯◯入社 / 事務職 / 従業員数約◯名」と業種や職種、会社の規模などを書きましょう。
最後に、改行した行の右端に「以上」と記入します。
もしアルバイト経験しかない場合は、アルバイトの経歴を書きましょう。受付の仕事に活かせる経験であれば、アルバイトでも採用に有利になる可能性があります。
取得した順に記入します。(元号、西暦は日付欄に書いた方で統一)
自動車免許を書く場合は、「普通自動車運転免許 取得」と記入します。
取得した免許や資格は、正式名称で記入します。
免許や資格があると採用担当者の目にとまるため、積極的にアピールしましょう。
志望動機は、「応募先で働きたいと思った理由やきっかけ」を書きます。具体的なエピソードを交えて、働く意欲をアピールしましょう。
前職は企業の総合受付として勤務していました。私が貴社を志した理由は、受付業務の必要性や将来性についての考え方に共感したためです。受付は企業の顔としての役割があり、求められるスキルも完璧でなくてはいけない反面、将来性を感じられない部分があると思います。
しかし貴社では、受付の仕事に限らず幅広い業務を担当でき、また勤続年数や能力に応じた評価をされる環境だということを知り、非常に興味を持ちました。
受付として責任を持って業務に取り組みつつ、貴社の顔としてお役に立てるような存在を目指したいです。
\ 受付の種類別 志望動機の書き方例はこちら /
【例文あり】受付面接の志望動機の書き方とコツ!
希望する職種名やポジションを書きます。
勤務時間に関して、伝えておきたいことや要望があれば書きましょう。出勤できる時間帯や曜日など、働く条件がある場合は具体的に記入します。
希望する勤務地を記入します。特に希望がなくても空欄は避け、「貴社の規定に従います」と書きましょう。
送付状を送る日付を、右寄せで記入します。履歴書で書いた西暦(元号)で書きましょう。
左寄せで記入します。応募先の会社名を正式名称で書きましょう。採用担当者の名前も、間違いのないように正しく記入します。
自分の名前と連絡先は、右寄せで記入します。書く時は、郵便番号→住所→電話番号→名前の順に書きましょう。
送付状の一行目は、あいさつ文から書き始めます。「拝啓 初春の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます」のように、頭語と季節にあった時候のあいさつを入れましょう。
応募に至った経緯を記入しましょう。何を見て応募をしたのか、求人情報を知った媒体を書きましょう。
例
この度は「美受」に掲載されておりました求人情報を拝見し、応募させていただきます。
志望動機と自己PRを書きます。長々と書く必要はないので、簡潔にまとめましょう。履歴書と一貫性のある内容を記入します。
最後は、面接を受けさせてもらいたい旨を伝え、「何卒よろしくお願い申し上げます」と締めの言葉を書きます。
頭語で「拝啓」を使用した場合、結語は「敬具」になります。右寄せで記入しましょう。
同封書類は、履歴書と職務経歴書など、同封する書類の詳細を記入します。枚数も書きましょう。
\ 時候の挨拶・季節の挨拶はこちら /
送付状で使う【時候の挨拶・季節の挨拶】一覧
封筒の表面には、応募先の住所を都道府県名から省略せずに記入します。縦書きでも横書きでも算用数字を用いましょう。
封筒の中央には、宛名を書きます。宛名は、応募先の「会社名」と「採用担当者の名前」を記入します。会社名や部署名の時は「御中」と書きますが、人名を記入する時は「様」と書きましょう。
例
株式会社◯◯ 人事部 ◯◯様
株式会社◯◯ 総務部人事課 御中
封筒の表面に「履歴書在中」と記入しましょう。もしくは、「応募書類在中」と書いても構いません。
赤のボールペンを使用して四角で囲って書くか、「履歴書在中」というスタンプを使用するのもよいでしょう。
裏面の左下に、自分の住所と名前を書きます。郵便番号も忘れずに記入しましょう。
住所の上に、発送日を記入しましょう。西暦(元号)は、履歴書に記入した方で統一します。
封筒には、「送付状」「履歴書」「職務経歴書」「その他の書類」の順番で入れます。封筒の表面に、各書類の表面がくるように入れましょう。雨で濡れたり折れ曲がったりする可能性があるため、クリアファイルに入れると安心です。
履歴書は3つ折りにはせず、2つ折り(縦に半分に折った状態)で入れるようにします。角と角が合わさるように、丁寧に折って入れましょう。
履歴書のサイズによって封筒は異なりますが、A4サイズの履歴書を使用した場合は「角形2号」の封筒を使用します。
履歴書を送る際の封筒の色は、白が適しています。
応募書類を入れて封筒に宛名を記入したら、のりで封をしましょう。密着度の高い液体のりがおすすめです。もしくは、両面テープがついている封筒を選ぶと、のり付けの必要がないため簡単に封ができます。
のりが乾いたら、「〆(しめ)」と記入します。未開封の意味があるため、重要な書類を郵送する時は書くようにしましょう。
封筒に貼る切手は、重さで料金が変わります。角形2号の封筒は、定形外郵便物に該当するため、50g以内なら140円、100g以内なら180円です。(2024年10月1日より変更)
これまでに何度か履歴書を書いたことがあっても、自己流で書いていた人も多いのではないでしょうか?書き方の基本やマナーを知って、応募先に好感を持ってもらえる履歴書を書けるようにしたいですね。