ディーラー受付は、車の販売を行うショールーム内で受付業務を行います。車を取り扱うとなると難しい知識や経験者でないと働けないイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?
そんなディーラー受付の仕事内容について解説したいと思います。
ディーラーとは、自動車メーカーや販売子会社と特約契約を結んだ販売業者のことです。メーカーから自動車を仕入れて販売を行っているため、自動車メーカーの名前がそのまま店名になっています。正規ディーラーと呼ぶこともあります。
正規ディーラーには、メーカー直営のディーラーと地域ディーラーがあり、正規ディーラーはメーカーの経営方針がそのまま反映されているのに対し、地域ディーラーは正規ディーラーとは異なる経営方針であることが多いでしょう。
ディーラーではメーカー直営ということもあり、サービスの質の高さや正しい商品知識を入手することができます。アフターフォローも充実しているため、信頼と実績を優先するなら正規ディーラーで購入した方が安心です。
ディーラー受付はお客様対応を行います。来店されたお客様に用件を聞き、席にご案内し、飲み物を用意します。担当の営業に引き継ぎを行うまでが一連の流れとなります。
お客様情報をパソコンに入力したり、新車登録のデータ入力、車検の予約、電話応対、備品発注、お客様へお礼状の作成などの事務作業も行います。
お客様対応だけでなくこれらの事務作業も並行して行わなくてはいけないため、効率よく業務を進める必要があります。
土日にはイベントが開催されることも多いため、イベントの準備や対応も行います。ノベルティの準備をしたり風船を用意したりと細かな作業も多く、イベント当日は家族連れも増えるため、子どものお世話をすることもあります。
ショールーム内は常に清潔感が求められるため、清掃や衛生面の管理も行います。お客様用のトイレや従業員用のトイレの掃除をしたり、子どもが遊ぶ際に使用するおもちゃの消毒なども行い、キレイな状態をキープする必要があります。
出勤したらショールーム内の清掃を行います。予約の確認やその日にやることをチェックします。
営業時間になったら受付カウンターに座って、お客様対応を行います。予約されたお客様が来店された時は、席まで案内をしてドリンクの注文をとります。担当の営業に引き継ぐまで丁寧なやりとりを心がけなくてはいけません。
交代でお昼休憩をとります。休憩から戻る時は身だしなみのチェックも忘れずに行います。
午後の勤務スタートです。電話応対、車検や次回来店の予約、イベントの準備や対応、事務作業、清掃など幅広い業務を行います。営業や整備士に電話がかかってきた時は、ディーラー内を探し回ることもあるあるです。
本日の勤務終了です。お疲れ様でした!
アルバイト(時給):1,400円
派遣社員(時給):1,609円
契約社員(月給):270,000円
ディーラー受付の一般的な給与の水準です。高級車を取り扱うディーラーだと、もう少し給与が高くなる一方で、接遇マナーも一流ではなくてはいけません。ディーラー受付は、派遣として働く人が多いようです。
ディーラー受付では愛想よくお客様対応を行わなくてはいけないため、コミュニケーション能力が必須です。受付はディーラーの「顔」という存在になるので、笑顔でやりとりを行うスキルが必要になります。
ディーラー受付は、基本的にマニュアルに沿ってお客様対応を行うため、未経験者でも安心してスタートすることができます。ただ時にはイレギュラーな事態が発生したり、子供の相手をしなくてはいけない機会も多いため、臨機応変な対応力が必要になるでしょう。
特に商談中は子供を預かる時も多いので、安全面に考慮しつつ子供を楽しませる遊びを考えたり、イベントの時は家族みんなで楽しめるサービスの提供をしなくてはいけません。
受付業務だけでなく、簡単なデータ入力をすることもあるため、最低限のPCスキルはある方が良いでしょう。文字入力や簡単な書類作成ができれば問題ないため、専門的なスキルは必要ありません。
<やりがい>
ディーラー受付はお客様対応が中心の仕事ですが、営業や整備士とお客様をつなぐ重要な役割があります。お客様が来店されたり電話がかかってきたら、営業に取り次ぐために担当者を探し用件を的確に伝えなくてはいけません。担当の営業が他のお客様と商談中であれば、お待ちいただく間に飲み物を準備したりと、臨機応変に対応する必要があります。
ディーラー受付は従業員やお客様のサポートをする大切な役割があり、細やかな配慮やフォローができるように、日頃から周りの様子をよく観察して自主的に動くことが求められます。
売上に直接的に関わったり目立った仕事をするわけではなくても、ディーラー受付は欠かせない存在です。商談が決まったり納車の時に「やっていてよかった」と実感することができるでしょう。
<大変なこと>
ディーラーで働くのは男性の方が多く、女性は少ないのが現状です。そのため女性ならではの意見や特有の悩みなどを共有できる人が少なかったり、風通しがよくないと感じることもあるかもしれません。
またディーラーで働いている以上、お客様から車に関する専門的な質問をされたり、聞きなれない用語を耳にすることもよくあります。受付に営業のような知識は求められないものの、ディーラーで働く立場として恥ずかしくない知識は身につけておかなくてはいけないため、慣れるまでは苦労することも多いでしょう。
<向いている人>
ディーラー受付では様々なお客様の対応をするため、コミュニケーション能力が必須です。年配の方から小さな子供がいる家族連れまで、幅広い層が来店されるので、どのような方にも笑顔で愛想よく対応しなくてはいけません。
自分から話をするというよりかは、お客様の話をよく聞くことが大切です。
ディーラー受付は車を取り扱う仕事なので、車が好きな人に向いています。受付では専門的な知識は求められませんが、お客様に聞かれた時に最低限のことは答えられるようにしておくと安心です。
車に興味があるとより仕事が楽しくなり、受付としての対応や仕事の作業効率が向上することにもつながります。
ディーラー受付では子どもの対応をするシーンも多く、特に商談中は子どもの面倒をみることもあります。そのため子どもが好きな人はディーラー受付にぴったりです。
<向いていない人>
ディーラー受付はお客様対応がメインですが、ショールーム内の清掃や備品管理などの雑用も多く担当します。華やかなイメージでディーラー受付を始めた人にとっては、そのギャップに戸惑ってしまうかもしれません。
雑用でも責任を持って丁寧に取り組める人はよいですが、そのような作業を苦痛に感じる人には向いていないでしょう。
ディーラー受付が車の運転をする機会はほとんどありませんが、運転免許がある方が採用には有利になるでしょう。ディーラーによっても採用条件は異なりますが、免許がない人はディーラー受付以外の受付の仕事を選んだ方がよいかもしれません。
ディーラー受付の仕事内容についてご紹介しました。受付といっても様々なジャンルがある中で、ディーラー受付だからこそ身につくスキルがあります。自分の適性を踏まえた上で、今後のお仕事探しの参考にしてみてくださいね。