病院受付の仕事内容って?やりがいや向いている人は?

病院受付の仕事内容とは?どんな人が向いている?
 
病院に行くと、まず受付で保険証や診察券を渡したり、症状を伝えますよね。その時に対応してくれるのが病院受付のスタッフです。病院受付は患者さんが最初にやりとりを行う人になるため、その対応次第で印象が大きく変わる大切な役割があります。
そんな病院受付の仕事内容や向いている人の特徴をご紹介します。
 
 

 
 

1、病院受付の仕事内容

 
病院受付の仕事内容とは?どんな人が向いている?
 

患者対応

病院受付では来院された患者さんの対応を行います。診察券や保険証を提示してもらい、症状や来院された目的などを簡単に確認します。初診の方には問診票を記入してもらい、診察券の発行やカルテの作成を行います。
そのほかにも電話応対や患者さんの呼び出し、次回の予約受付、会計なども受付で行う仕事です。
 

レセプト業務

病院受付ならではの仕事といえるのが、レセプト業務。レセプトとは診療報酬明細書のことです。
患者さんは保険証を提示すると医療費を一部の負担のみで、診察を受けることができます。医療機関は残りの医療費を審査支払機関を通して保険者に請求する必要があります。この請求の際にレセプトという書類を作成・提出することをレセプト業務といいます。レセプト業務は毎月行う必要があるため、月末から月初にかけてはとても忙しくなります。
多くの医療機関ではレセコン(レセプトコンピューター)と呼ばれるレセプト業務に対応しているパソコンやソフトが導入されているため、診療報酬は自動計算される仕組みになっています。ですが業務は簡略化されているといっても、ミスがあると返戻や減点されてしまうので、慎重かつ正確に行うことが求められます。
 

衛生管理

院内を常に清潔に保つ必要があるため、トイレの清掃や患者さんが利用する場所、手が触れる部分はこまめにアルコール消毒をします。特にコロナ禍の今の時代は、衛生管理を徹底的に行う必要があります。
朝や午後の診療が始まる前などに清掃を行い、院内を清潔に保つことが求められます。
 
 

2、病院受付の1日のスケジュール

 

8時半

病院は9時から診察開始になることが多いため、30分前には出勤します。院内の清掃やパソコンの起動、その日の予約状況の確認などの準備を行います。
 

9時〜12時

診察がスタートします。来院された患者さんの対応を行います。
 

12時

午前の診察が終了します。患者さんの対応を終えたらお昼休憩になります。自宅が近い人は一旦帰宅して、午後の診察の時間になったら再び出勤をする人もいます。主婦ならこの間に家事を済ませるという人も。
 

15時〜18時

午後の診察がスタートします。引き続き患者さんの対応を行います。
 

18時

最後の患者さんの対応を終えたら、会計のチェックをしたり院内の清掃を行います。患者さんが多い日やレセプト業務がある時は残業が発生することもあります。
 
 

3、病院受付の給与

 

アルバイト(時給):1,150円
正社員(月給):249,482円
派遣社員(時給):1,500円

 
病院受付の給与は、アルバイトで時給1,000〜1,100円、正社員で月給25万円前後が一般的な水準のようです。エリアにもよりますが、病院受付はやや専門的な知識が必要になることもあり、給与は高めに設定されていることが多いようです。
 
 

4、病院受付に必要なスキル

 
病院受付の仕事内容とは?どんな人が向いている?
 

コミュニケーション能力

病院受付では患者さんの対応がメインとなるため、コミュニケーション能力が必須です。特にお年寄りが来院する病院の場合、わかりやすく丁寧な対応を心がけなくてはいけません。
患者さんの体調を気遣う声かけや世間話などの、ちょっとしたやりとりは患者さんを安心させるために必要不可欠です。病院受付においてコミュニケーション能力は、なくてはならないスキルといえるでしょう。
 

PCスキル

病院受付ではパソコン入力を行います。そのため文字入力程度は難なくできる方が良いでしょう。タイピングの速さは業務をスムーズに行うために必要なスキルです。
ただ難しいスキルは必要ないので、最低限のPCスキルがあれば問題ありません。
 

作業の正確性

患者さんのカルテの作成や会計処理など、病院受付では作業の正確性が求められます。スピーディーかつ正確に行うスキルが必要になるでしょう。
 

医療事務の知識

病院受付では、医療事務にまつわる知識が必要になります。特にレセプト業務は専門的な内容になるので、正しい知識を身につけなくてはいけません。
 
 

5、病院受付のやりがい・大変なこと

 

患者さんの役に立てる

病院受付のやりがいは、なんといっても患者さんの役に立てる仕事であるということ。医者や看護師のように直接診察に関わることはありませんが、受付の仕事は体調が優れない患者さんの心の支えになる存在です。
笑顔で対応することで患者さんの不安を取り除いたり、様々な面で人の役に立てる仕事なので、感謝された時にやりがいを感じられるでしょう。
 

知識を身につけたらどこでも働くことができる

病院は全国にあるため、たとえ引っ越しをしても医療事務の知識があればどこに行っても働くことが可能です。病院受付は未経験者や医療事務の資格がなくても働くことは可能ですが、専門的な知識が必要になるため、経験者の方が優遇されやすい傾向にあります。
その経験や知識は自分の強みとして活かすことができるため、環境が変わっても病院受付は続けやすい仕事といえます。
 

プライベートと両立しやすい

病院受付はプライベートと両立がしやすい仕事です。診療時間内に診察が終われば、基本的に残業が発生することもなく帰ることができるため、自分の時間にあてることが可能です。家に持ち帰ってやらなくてはいけない仕事もないため、仕事とプライベートをきっちり分けることができます。
ただ内科や耳鼻科は風邪や花粉症の時期になると非常に混雑するため、季節によって影響を受ける病院受付では残業が発生することもあります。
 

結婚後も働きやすい

病院受付は午前診察と午後診察に分かれており、また日曜や祝日、お盆や年末年始は休みになります。そのため病院受付は結婚をしてからも続けやすい仕事です。
子どもが幼稚園に行っている間の午前中のみの勤務や、お昼休憩で一旦家に帰宅して夜ごはんの支度をしてから午後の仕事に向かうことも可能なので、主婦やママに人気の仕事といえるでしょう。
 
 

<大変なこと>

覚えることが多い

病院受付は初めての人にとっては覚えることの多さに苦労するかもしれません。
通常の受付業務や事務作業とは内容が異なるため、専門的な用語や知識が必要になります。特にレセプト業務は、診療報酬の仕組みや流れを把握しておかないといけないので、慣れるまでは大変さを感じるでしょう。
 

感染症にかかるリスクがある

病院という職場環境のため、どうしても感染症にかかるリスクが高くなります。内科や小児科の病院受付は特にそのリスクは高くなるため、しっかりと対策をしないといけません。
アルコール消毒をこまめに行ったり、マスク着用と手洗いの徹底をして、患者さんから感染しないように気をつける必要があります。
 
 

6、病院受付に向いている人、向いていない人

 

<向いている人>

人の役に立ちたい人

病院受付は人の役に立ちたい人に向いています。患者さんに親身になって対応することで、感謝されることも多い病院受付は、人の役に立っていると実感できる仕事です。
時にはクレームを言われることもありますが、病院に来ている人はなんらかの不調や悩みを抱えている人なので、そのような人たちにも親切に接することができる人に適しているでしょう。
 

事務作業が苦にならない人

患者さんの対応が多い病院受付ですが、パソコンにデータを入力したりカルテの作成や書類の整理、レセプト業務など、事務作業も多い仕事です。そんな事務作業も苦になることなく、コツコツと取り組むことができる人に向いています。
 

気配りができる人

病院受付では気配りができる人でなくてはいけません。体調が悪そうにしている患者さんを見かけたら優しく声をかけ、その人に適した対応をする必要があります。
自ら考えて自主的に行動し、常に周りを観察することが求められるでしょう。
 
 

<向いていない人>

華やかな仕事がしたい人

受付は華やかなイメージが強いですが、病院受付はあくまでも患者さんの対応やサポートをする役割があります。受付の仕事に華やかさを求める人には、病院受付は向いていません。
 

細かな作業が苦手な人

病院受付の基本はパソコンにデータを入力したり、レセプト業務を行います。そのような細かな作業にストレスを感じる人は、病院受付の仕事内容が合わない可能性が高いでしょう。
 
 

7、まとめ

 
病院受付の仕事内容とは?どんな人が向いている?
病院受付は全国どこに行っても働けることが魅力です。一度身につけた知識は今後も活かすことができるため、結婚や出産を経て再び病院受付の仕事を始める時にも有利になるでしょう。