ショッピングセンターや百貨店で笑顔でおもてなしをしてくれる、インフォメーション受付。館内のことで聞きたいことがあったり、落し物をした時にお世話になった経験がある人も多いはず。
そんなインフォメーション受付は、どんな仕事なのでしょうか?また1日のスケジュールや向いている人についても詳しく解説をします。
インフォメーション受付はショッピングセンターや商業施設で、お客様対応全般を行います。館内の案内や説明、館内放送、迷子の対応、ポイントカードの入会手続きなど、買い物に訪れたお客様が快適に過ごせるためのお手伝いをする役割があります。
百貨店では、インフォメーション受付の中でもワンランク上のおもてなしを行います。お客様対応を行うことは共通していますが、百貨店には一流の接遇スキルやマナーが必要になるため、言葉遣いや立ち居振る舞いは完璧にこなさなくてはいけません。
またベビーカーの貸し出しや外国人観光客の対応をすることもあるため、きめ細やかなサービスが求められます。
高級マンションでは居住者の身の回りのお世話や雑用を引き受ける、コンシェルジュが常駐しています。宅配の受け取りやクリーニングの受付、メールや電話の対応、共用施設の受付・管理など、居住者が快適かつ安心して暮らすためのサポートを行います。
高級マンションはセキュリティ対策も必須のため、居住者のプライバシーを守ることも大切な仕事の一つです。
インフォメーションではお客様にフロアの案内を行います。よく聞かれるのは「婦人服売り場は何階ですか?」といった、売り場に関する質問。
初めてのお客様にとってはどこに何が売られているのか全くわからない状態なので、そのような方に親切にわかりやすく教える役割が受付の仕事です。
ショッピングセンターではよく館内放送を耳にしたことがあると思いますが、これはインフォメーション受付が行なっています。お客様への案内や呼び出しを館内放送を使って伝えるので、聞き取りやすい声や口調で話すことが大切です。
大型の商業施設では迷子になってしまう子供も多く、そのような迷子の対応も行います。
親とはぐれてしまって泣いてしまう子や不安そうにしている子がほとんどなので、やさしく声をかけてあげる必要があるでしょう。迷子の呼び出しは館内放送を使って行います。
インフォメーションでは落し物の問い合わせや、館内で発生したトラブルやクレームを受けることも多いでしょう。
そのような際にも冷静かつ適切な判断が必要なので、落ち着いて対処するスキルが求められます。
そのほかにもインフォメーションの受付では、駐車サービスやベビーカーの貸し出し、ポイントカードの発行などの各種サービスの対応も行います。細かな手続きが必要になるものもあるので、丁寧に作業を進める必要があるでしょう。
出勤して身支度を整えます。インフォメーション周辺の掃除や準備を行います。朝礼をしてその日の予定や共有事項を確認します。
10時になったらお仕事スタートです。ただ施設の営業時間によって、勤務開始時間は異なります。
お客様対応を行います。午前中はゆったりとした時間を過ごすことが多いため、事務作業を行うこともあります。
お昼休憩を交代でとります。休憩室を利用したり、施設内の飲食店でお昼を済ませることが多いでしょう。
午後の勤務を行います。午後はお客様の数も増え、混雑することが多いためインフォメーション受付も忙しくなる時間帯です。イベント時やセールの時期は、問い合わせや迷子も増えるため、丁寧に対応します。
早番の場合は18時に退勤になります。退勤の前に、その日の出来事を日報にまとめたり引き継ぎを行います。基本的にインフォメーション受付は残業が発生することはありませんが、お客様対応が長引いた時は残業になるケースも。
アルバイト(時給):1,336円
正社員(月給):192,153円
派遣社員(時給):1,500円
契約社員(月給):226,764円
インフォメーション受付の給与は、アルバイトで時給1,300円以上になるため、給与としては高めの水準です。
月給では20万円前後ですが、インフォメーション受付は派遣として働く人も多いのが特徴。アルバイトよりも派遣の方が給与は高くなりますが、雇用が不安定な面がデメリットといえるでしょう。
インフォメーション受付に接遇スキルは必須です。お客様をおもてなしする気持ちが、細やかな配慮や気遣いにつながります。
お客様の求めていることをすぐさま把握し、一人一人に合った対応をするのが理想の受付です。そのためには高い接遇スキルが求められるため、言葉遣いから立ち居振る舞いまで、インフォメーション受付としてのプロ意識を持つことが大切です。
お客様とのやりとりをする上で欠かせないのが、コミュニケーション能力です。老若男女、幅広い世代と関わるインフォメーション受付は、どのような人であっても分け隔てなく平等に接しなくてはいけません。
特にインフォメーション受付では迷子の子供に対応する機会も多いため、安心させる声かけや子供の目線になって会話ができる能力が求められます。
インフォメーション受付ではイレギュラーなことが発生することもあります。そのような場合でも、落ち着いて臨機応変に対応する力が必要になります。
お客様対応のマニュアルはあるものの、その場の状況を踏まえて何を優先するべきかを考えなくてはいけないため、インフォメーション受付には必須のスキルといえるでしょう。
インフォメーション受付では、語学力があると外国人のお客様の対応もスムーズに行うことができます。特に百貨店のインフォメーション受付では外国人の観光客も多いため、その際に英語が話せると円滑なコミュニケーションができ、信頼を得ることができるでしょう。
語学力はなくても働けますが、インフォメーション受付で使える単語やフレーズを覚えておくと安心です。
インフォメーションの受付は、来館されるお客様とコミュニケーションがとれることが何よりのやりがいです。老若男女、様々な人とたくさん触れ合うことができるので、とても刺激を受けて働くことができます。年齢や性別に応じて対応の仕方も変わってくるので、接客スキルが磨かれるでしょう。また正しい言葉遣いや所作も学べたり、人に見られる職業柄、美意識が上がることも働く上でのやりがいにつながる部分です。
一方でその施設の「顔」という認識をもたれるため、プレッシャーや責任を感じやすいという大変さも。自分の伝えたことが間違っていればクレームにつながり、ちょっとした間違いが大きなミスを招いてしまう可能性もあります。またトラブルの対処法に戸惑い、頭を抱えてしまう場合もあるでしょう。
<向いている人>
インフォメーションの受付は、お客様によって求められることが違うため、その要求に応じた対応をしなくてはいけません。また急いでいる人や外国人が訪れる場面もあるので、マニュアル通りに対応できないこともあります。
そのようなイレギュラーな時でも臨機応変に対応できる人は、インフォメーションの受付にふさわしい人材といえるでしょう。
インフォメーションの受付は迷子の対応も行うため、子供と関わるシーンも多くみられます。そのため子供好きな人はそのような子供に対しても、上手に接することができるでしょう。
受付はお客様の求めることを判断して適切な対応をすることが大切ですが、自ら考えて行動をする力も求められます。「このお客様にはこれをしてあげた方が良い」と、お客様や状況に応じた対応をするためには、気遣いができる人が向いています。
常に周りのことを冷静に見ることができて、気遣いができる人はホスピタリティ精神が必要な受付の仕事に適しているでしょう。
様々な人と関わるインフォメーションの受付には、コミュニケーション能力が必須です。初対面の人とも話すことができ、人と話すことが好きな人はこの仕事に向いています。
ただ人見知りの人でも、仕事をしながらコミュニケーション能力が身につくことも多いので、積極的に人と関わる姿勢が大切です。
<向いていない人>
インフォメーション受付は、お客様を第一に考えた対応をしなくてはいけません。どのような問い合わせにも真摯に向き合って対応する必要があるため、自分のペースで仕事がしたい人には向いていないでしょう。
人と話すのが得意ではない人にとって、インフォメーション受付はストレスに感じてしまうかもしれません。
幅広い層のお客様と関われることを楽しいと感じる人もいれば、負担に感じてしまう人もいます。後者の場合、人と話す機会が多いインフォメーション受付は、あまり楽しさを見出せないでしょう。
インフォメーション受付は、土日は出勤になることが多く、休みは平日がほとんどです。そのため土日は休みたいと考える人はインフォメーション受付ではなく、オフィスビルの総合受付や土日に休みが取れる環境の仕事を選んだ方がいいかもしれません。
インフォメーション受付は、たくさんのお客様の笑顔を見ることができる仕事です。大変な面もありますが、お客様の役に立てるやりがいは、インフォメーション受付だからこそ得られる部分だと思います。
受付の仕事に興味がある人は、ぜひインフォメーション受付に挑戦してみてはいかがでしょうか?