面接の合否を分ける大きな判断材料となるのが、自己PRです。自己紹介や志望動機とはまた違う、自己PRをする意味や好印象を与える伝え方とは一体どのような内容が望ましいのでしょうか?
受付面接での効果的な自己PRについてご紹介します。
まずは自己PRの意味を知っておきましょう。面接ではまず自己紹介から始まりそのあと志望動機を伝えますが、この志望動機と自己PRは何が違うのでしょうか?
志望動機は「なぜここで働きたいと思ったのか?」とその企業を志した理由を答えます。企業の魅力や特徴を交えると具体性が増します。
一方で自己PRは「自分の強み」や「セールスポイント」を伝える意味があり、いわば自分の宣伝をする役割があるでしょう。
それぞれの意味を知っておかないと、質問をされた時に的確な回答ができなかったり質問の意図を理解していないと思われてしまいます。この2つで答えることは違っても、一貫性のある内容にすることを意識しましょう。
これまでの歩んできた人生の中で、自分が努力した経験や印象に残っている出来事を思い返してみましょう。例えば学生時代の部活動や実績は自己PRに適しています。ほかにもボランティア活動やアルバイト経験も大きなアピールポイントとなるでしょう。
それらの経験や活動で、もし結果は出なかったとしてもそれまでの過程や得たことが重要です。「ピンチやトラブルに陥った時にどのような解決をしたか」「その経験がどのように仕事へ活かせるか」という部分をベースに考えれば、自己PRにもつながるでしょう。
過去の経験談や性格などから、「自分の強みは何か?」という点を考えてみましょう。「人とコミュニケーションを図ることが得意」「バイトリーダーを任された経験からリーダーシップをとって行動できる」など、自分の一番の武器となる部分が何かしらあるはずです。
自分の強みとなる部分はなかなか見つけられないかもしれませんが、これを明確にできれば自己PRも考えやすくなるため、まずは自分自身をしっかりと見つめ直してましょう。
自己PRは自分の宣伝と捉えてもらって良いですが、そのアピールポイントが企業側の求めていることでなければ意味がありません。そのため自己PRを考える前に、まずは面接を受ける企業の研究を行うようにしましょう。
受付の場合、基本的にコミュニケーション能力が高い人材が条件とされますが、企業によっても求められる人物像は異なってきます。それを知るためには企業理念や事業内容、社風などを事前に調べ、どのような人物が必要とされるかを知ることが大切です。企業研究を元に、自己PRを作成していくとスムーズに考えることができるでしょう。
自己PRでいかに好印象を与えるかは、3つのポイントを押さえれば大丈夫です。自己PRの内容を、「学生時代のアルバイト経験」を元に作成すると仮定します。
この場合、まず最初に伝えるべきことは、一番主張したいことや自分のセールスポイントとなる部分です。
「私の最大の長所は主体性を持って行動できる部分だと思います」と一言で自分のアピールしたいことを伝えます。自己PRのなかでもっとも主張したい部分ということになりますね。
最初の一文となるところで、いかに印象に残る伝え方ができるかによって、面接官の興味や関心にも違いが生まれます。自分のキャッチコピーを考えるのも良いでしょう。
次にその理由や経験談を伝えますが、「大学生の時にカフェのアルバイトを4年間頑張りました」と、ただその事実だけを伝えても説得力がありません。それでは何を頑張ったのかがいまいち伝わらないので、具体的なエピソードを交えて効果的な自己PRを考えるようにしましょう。
具体的なエピソードとは、「なかでも一番印象に残っていることは、店の売り上げが低迷した際に自ら新作メニューを提案して試作を重ねた結果、大きな反響を呼び店の売上に貢献できたことです」というように、誰が聞いても明確にイメージできるような内容を交えることがポイントです。
具体的なエピソードのあとは、その体験をどのように仕事に活かせるかを伝えるようにしましょう。「売上に貢献できたことで達成感を感じることができました。仕事は受け身でいるのではなく、自ら考え積極的に行動することで大きなやりがいとなることを学びました。この経験を活かし、受付の仕事では来訪者の求めることをいち早く察知して、心地よいおもてなしができるようにしたいです。」とまとめると理想的な自己PRが完成します。
企業側の求める人物像であることや、採用することでどんなメリットがあるかをイメージできる内容が理想です。
自己PRは一見難しそうに思えますが、順序を立てて考えることが重要なポイントです。冷静に自分を分析して企業側の求める人物像を元に考えれば、アピールできる部分が見つかるはず。
いくら自己PRをしたいことがあったとしても、だらだらと話すのは逆効果になるので、1分程度にまとめて一番アピールしたいことを簡潔に伝えるようにしましょう。