企業の顔として、いつも笑顔でおもてなしをしてくれる受付。そんな受付の仕事はどのような部分に、大変さを感じるのでしょうか?
今回は華やかなイメージとは真逆の、受付の「きつい」と感じる部分をご紹介します。
受付では来客対応を行います。企業受付なら、来訪者にアポの確認をして社内の担当者に取り次ぎをします。来訪者が最初にやりとりを行う場所になるので、企業の顔として失礼のないような対応が求められます。
来訪者の名前や会社名などの情報の管理を行います。プライバシーに関する内容なので、正確かつ慎重に取り扱う必要があります。
企業受付では会議室の予約管理や準備・後片付けをします。日時やどの会議室を使用するのかを、正しく把握しておかなければいけません。ダブルブッキングにならないように、スケジュール管理は入念に行います。
受付は代表電話やメールの対応も行います。外部からの問い合わせに対して、窓口としての丁寧な対応が求められます。適切なご案内や取り次ぎをするためにも、社内の部署やそれぞれの役割について把握しておかなければいけません。
受付では社内で使用する備品の発注や管理を行う場合もあります。細やかな配慮が求められます。
来訪者対応以外にも、データ入力や書類作成、郵便物の仕分けやパンフレットの配布、イベントの準備、館内放送などの庶務業務を担当します。勤務先によっても担当する仕事内容は異なるため、臨機応変に対応できるようにします。
受付には高いビジネスマナーが求められます。接遇スキルをはじめ、言葉遣いや立ち居振る舞いにいたるまで、一流のおもてなしをしなくてはいけません。
経験を積めばビジネスマナーは習得できますが、慣れるまではうまくできないことに落ち込んだり先輩に注意されたりと、苦労する人が多いでしょう。
受付では理不尽なクレームを言われることもよくあります。「自分が悪いわけではないのに……」と自分とは直接関係ないクレームを受ける場合も。
そのような時でも丁寧な対応を心がけなくてはいけませんが、どうしてもストレスが蓄積されてしまいます。
受付の勤務スタイルは1人もしくは2人といった少人数で行うため、自由にトイレに行ったり休憩を取ることはできません。時間通りに交代で休憩を取ることが原則なので、身体的なプレッシャーを感じやすい仕事といえます。
受付は常に見られている意識を持たなくてはいけません。来訪者のやりとりをしていない時でも、どこかで誰かに見られている感覚になるため、仕事が終わるとどっと疲れてしまうのもあるある。
常に姿勢を正して笑顔で対応することは、簡単そうに見えてとても難しいことでもあります。特に受付の仕事を始めたばかりの頃は、表情筋が疲れたり体がガチガチに凝ってしまうこともあるでしょう。
受付の仕事で悩みがある時は、信頼できる人に相談をしてみましょう。同僚や先輩なら受付の仕事に対する理解があるため、親身になって相談に乗ってくれるはず。
一緒に解決策を考えてくれたり、悩みが改善するように導いてくれる人を見つけることが大切です。
人間関係や労働条件に不満がある場合は、環境を変えてみるのも一つの選択肢です。自分の考え方や行動を変えても事態が改善しないなら、ストレスをため続けて働くよりも、転職した方が自分のためです。
受付は企業受付以外にも、ショールームやインフォメーション、クリニックなど活躍する場は多岐にわたります。受付業務の経験がある人は採用にも有利になるため、環境を変えるための行動を起こしてみるのもよいでしょう。
受付は長時間座ったまま、もしくは立ちっぱなしの状態になるため、足腰に負担がかかったりむくみやすい仕事です。またたくさんの来訪者の対応をすることで、精神的にも疲れがたまりやすいため、自分なりのリフレッシュ方法を見つけることがポイント。
受付の仕事はあまり残業がないため、定時に帰ることができます。仕事終わりに趣味の時間を作ったり、ヨガやジムに行って体を動かすのも良い気分転換になるでしょう。夜はお風呂に浸かって1日の疲れを取ることも大切です。
仕事の疲れはその日のうちに解消して、翌日に持ち越さないことが、ストレスを減らすことにつながります。
受付業務は毎日同じ仕事内容でルーティン化されています。そうすると「なんのために働いているのだろう」「同じことの繰り返しで退屈だな」と仕事へのモチベーションが下がってしまうこともあると思います。モチベーションが下がったまま仕事に取り組むのはストレスが溜まりやすく、ますます意欲が低下することにもなりかねません。
そうならないようにするには、モチベーションが上がる行動を起こすようにしましょう。新しい業務に挑戦したり、自分の中で目標やノルマを決めるなど、少しでもやる気が出るような働き方を目指すことが大切です。
受付の仕事は華やかで楽そうなイメージがありますが、実際は求められるスキルが高く、気をつかうことも多いため、精神的に負担がかかる仕事内容です。
上手に息抜きをしながら、笑顔で対応ができる受付を目指したいですね。