企業受付の仕事内容・適性・マナー・年齢・学歴など

企業受付の仕事内容・適性・マナー・年齢・学歴など
 
企業の顔として、来訪者の対応を行う受付の仕事。企業受付は、女性の憧れの職業の一つだと思います。そんな企業受付は、具体的にどんな仕事内容なのでしょうか?また、年齢や必要なスキルについても気になりますよね。
今回は、企業受付の仕事内容や、働く前に知っておきたいことをご紹介します。
 
 

 
 

1、企業受付の仕事内容

 
企業受付の仕事内容・適性・マナー・年齢・学歴など
 

来客対応

企業受付では、来訪者への対応が基本の業務です。名前や企業名、用件を確認し、アポがあれば担当社員に取り次ぎを行います。丁寧な対応をすることが求められます。
 

電話やメールの対応

来訪者の対応のみならず、代表電話の対応も行います。様々な問い合わせに関する対応や社員への取り次ぎをしなくてはいけないため、適切な判断力が必要です。もし担当者が不在で取り次ぎができない場合は、相手の名前と連絡先を聞き、折り返す旨を伝えます。
また、メールはできるだけ早く返信することが望ましいでしょう。
 

データ入力、資料作成

企業受付では簡単なPC作業も行います。来訪者の情報を入力したり資料作成を任される場合もあるでしょう。WordやExcelが使用できると良いですが、フォーマットに入力するだけの簡単な作業もあります。
 

会議室の予約

社内の会議室の予約や管理を行います。予定が重なったりしないよう、徹底したスケジュール管理が大切です。企業によっては会議室の準備や後片付けを行う場合もあります。
 

社内の案内、お茶出し

来訪者を応接室まで案内をしたり、場合によってはお茶出しをすることもあります。来訪者の案内する際には、歩き方やエレベーターの乗り方などのマナーがあるため、失礼のない振る舞いを意識しなくてはいけません。
 
 

2、企業受付の年収

企業受付の平均年収は、346万円です。(参照:厚生労働省「職業情報提供サイト jobtag」)
企業受付の多くは派遣社員で、給与は時給制で支払われます。派遣社員の平均時給は、1,585円なので、高時給の仕事といえるでしょう。
未経験でも働ける企業受付は、女性に人気の職種で残業もほとんど発生しないので、プライベートとの両立がしやすいことが魅力です。
 
 

3、企業受付に求められるマナースキル

基本マナー

企業受付では、来訪者の対応をする仕事のため、様々なマナーが求められます。常に多くの人に見られている意識を持って、姿勢や立ち居振る舞い、表情や身だしなみなどに気を配る必要があります。
例えば、来訪者にお辞儀をする時の角度や、書類や入館証の受け渡しのやり方など、細かいマニュアルがあります。これらの基本的なマナーを心得た上で、来訪者の対応を行う必要があるでしょう。
 

言葉遣い

企業受付の言葉遣いは、ビジネスシーンで必要になる敬語や接遇用語をマスターしなくてはいけません。特に謙譲語と尊敬語の使い方が混ざっている人や、勘違いしている人も多いため、しっかり覚えておきましょう。
接遇用語では、クッション言葉を使うと丁寧な言葉遣いになります。来訪者にお願いをする時や待っていただく必要がある時に、クッション言葉を使うと好感を持たれます。
 

<ビジネスシーンでよく使われる敬語>

謙譲語 尊敬語
伺う、参る いらっしゃる、おいでになる
弊社 御社、貴社
拝見する ご覧になる
いたす なさる、される
申す おっしゃる

 

<接遇用語>

クッション言葉 恐れ入りますが
失礼ですが
申し訳ございませんが
お手数をおかけいたしますが
大変恐縮ですが
受付対応で使う言葉 お待ちしておりました
お忙しい中、ご足労いただきましてありがとうございます
本日はどのようなご用件でしょうか
失礼ですが、本日はお約束いただいておりますでしょうか
少々、お待ちください
ご案内の時に使う言葉 お待たせいたしました
どうぞお入りくださいませ
こちらでございます
ご案内いたします

 
【関連リンク】
「受付の正しい言葉遣いとは?押さえておきたいマナーについて」
 
 

来客応対

<受付の対応>

来客応対をする時は、来訪者を笑顔でおもてなしして、適切なご案内をする必要があります。受付の対応は、言葉遣いや話し方に配慮し、来訪者の目的や用件を伺います。
飛び込み営業やアポのない来訪者の対応をすることもあるため、臨機応変に対応する必要があります。
 

<来訪者のご案内対応>

来訪者を応接室や会議室にご案内する場合は、受付が部屋まで連れ添います。来訪者をご案内する時にエスカレーターやエレベーターを使用する際には、乗り降りのマナーがあるため、正しいビジネスマナーを身に付けておく必要があります。
 
【関連リンク】
「おさえておきたい!受付の来客対応マナー」
 
 

4、企業受付に有利な資格

企業受付は、ビジネスマナーや接遇マナーなど、ビジネスシーンで必要な高いスキルが求められますが、働く上で必要な資格はありません。
ただ、持っていると仕事に活かせたり、能力やスキルを証明することができたりと、メリットが多いため、資格の取得を目指してみるのもよいでしょう。
 

企業受付に有利な資格

・秘書検定
・TOEICや英検
・ビジネス実務マナー検定
・医療事務
・MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
 
【関連リンク】
「受付のお仕事に学歴や資格は必要?」
 
 

5、企業受付に学歴は必要?

企業受付は学歴を問われることはありませんが、大手の企業受付の場合は「大卒」を採用の条件にしていることもあります。ただ、ほとんどは「高卒以上」であれば問題ないため、学歴はそこまで気にするポイントではないでしょう。
企業受付の中には、学歴ではなく語学力を重視する会社も多いため、英語や中国語などが話せる人は採用に有利になります。語学力に自信がある人は、面接で積極的にアピールしましょう。
 
 

6、企業受付に年齢制限はある?

一般的に、企業受付は20代の若い世代が多い仕事ですが、30代や40代でも活躍している人はいます。20代の方が選べる仕事の幅はたくさんあるものの、経験値が浅く未熟なことが多いため、30代や40代のベテランの方が求められる場合もあります。
企業のイメージや選考基準によっても異なりますが、年齢はあくまでも目安です。企業受付に必要なスキルがあれば、年齢を重ねても働くことができるでしょう。
 
【関連リンク】
「受付の仕事に年齢は関係ある?面接で年齢のことは聞かれる」
 
 

7、企業受付は顔採用?

企業受付は、顔採用というよりは、雰囲気を重視することが多いでしょう。企業受付の面接では、「企業の顔としてイメージに合う雰囲気か」「愛想よく人と話すことができるか」という部分を見られているため、顔よりも全体の雰囲気や人柄などをチェックしています。
また、清潔感も重視される部分のため、メイクや髪型などの「身だしなみがきれいに整えられているか」「人に不快感を与える見た目ではないか」なども見られているでしょう。
 
【関連リンク】
「見た目や顔に自信がなくても大丈夫◎受付として採用されるには」
 
 

8、企業受付に向いている人

企業受付の仕事内容・適性・マナー・年齢・学歴など
 

コミュニケーション能力が高い人

企業受付では様々な人と関わる仕事なので、コミュニケーション能力は必須です。人と接することが好きな人や初対面の相手でも緊張せずにやりとりができる人は、企業受付に向いているでしょう。
 

接客業の経験がある人

過去に接客業の経験がある人は接客のノウハウを知っているので、企業受付の仕事にも役立てることができます。企業受付では接客とはまた異なる部分があるものの、初対面の人とやりとりをするということは同じなので、過去の経験を活かして働くことができるでしょう。
 

PCスキルがある人

事務作業も多い企業受付は、タイピングが問題なく行えるくらいのPCスキルは必要になります。資料作成をすることもあるため、事務職の経験がある人はそのスキルを活かすことが可能です。
 

常識やマナーがある人

社会人なら知っておくべき知識や一般常識、礼儀や正しい言葉遣いなどのマナーがある人は、企業受付にぴったりです。企業受付では常識やマナーがないと、恥ずかしい思いをしてしまいます。
事前の研修や働きながら学べることもありますが、最低限の常識やマナーがある人の方が採用に有利になるでしょう。
 

企業受付に向いていない人は?

企業受付では、常に笑顔で愛想よく来訪者の対応をしなくてはいけません。そのため、疲れが顔や態度に出やすい人は、向いていないでしょう。
また、人との関わりが多い仕事のため、コミュニケーションを取ることが苦手な人は、ストレスを感じるかもしれません。
企業受付は、イレギュラーな事態が発生することもありますが、基本的にはルーティンワークです。マニュアルに従って来訪者の対応をするため、自分のやり方を貫こうとする人には向いていません。
 
【関連リンク】
「受付に向いている人・向いていない人って?自分の適性をチェックしよう」
 
 

9、企業受付のやりがい、大変なこと

<やりがい>

様々なスキルが身に付く

企業受付は、基本的なビジネススキルはもちろん、接遇スキルやコミュニケーションスキルなど、様々なスキルが身に付きます。自分のスキルアップにもつながるため、もし受付から違う仕事に転職をする際にも有利になります。
 

人に感謝をされる

来訪者に丁寧なご案内をして感謝をされたり、臨機応変な対応ができて喜ばれたりと、企業受付ならではの仕事のやりがいがあります。
企業受付は、ルーティンワークでやりがいを感じられないイメージがありますが、1日に何十人〜何百人と関わる仕事のため、来訪者に「ありがとう」と感謝されるシーンも多いでしょう。
 

憧れの企業で働ける

企業受付は、誰もが知る大手の企業や、憧れの企業で働くことが可能です。企業の顔としての責任感はありますが、やりがいを持って働くことができるでしょう。
 
<大変なこと>

タスク管理

企業受付では、スケジュール管理やタスク管理の大変さがあります。社員のスケジュール管理や会議室の予約管理をしたり、来訪者の対応を行いつつ、同時進行でその他の業務も進めなくてはいけなかったりと、常に頭をフル回転させなくてはいけません。
伝達事項を忘れたり、一つのミスがトラブルを招いたりすることもあるため、責任を持って取り組む必要があります。
 

常に見られている意識を持つ

企業受付は、社内外の様々な人とやりとりを行う仕事です。やりとりを行っていない時でも、常に周りの視線を意識しないといけない部分にストレスを感じやすいでしょう。
 

イレギュラー時の対応

来訪者は事前にアポを取っていることが多いので、担当の社員に取り次ぎを行ったりご案内をしたりするのが、企業受付の一連の流れですが、時にイレギュラーな事態が発生することもあります。
アポなしの来訪者やトラブルの対応など、その都度、臨機応変に対応しなくてはいけない大変さがあるでしょう。
 
 

10、まとめ

企業受付の仕事内容・適性・マナー・年齢・学歴など
 
企業受付は、憧れの大企業で働けるやりがいのある仕事です。来訪者の対応をするために必要なスキルはありますが、先輩の仕事ぶりを見て働きながら覚えていきましょう。
企業受付の派遣社員の場合は、派遣会社で研修を受けて、ビジネスマナーを学ぶこともできるため、未経験者でも安心して始めることができます。
企業受付の仕事に興味のある人は、ぜひご参考にしてみてくださいね。